2007年4月21日〜22日(1/2) 天ヶ峠から宿へ続く、炭の古道を歩く。
丸山荘に泊まって、翌日は笹ヶ峰。
   約1300m      1860m 

■春の炭の古道歩き
 炭の古道歩きの本番、1日目は、川来須の登山口から天ヶ峠を越えて宿まで歩いて、夜は丸山荘で1泊。 2日目は、笹ヶ峰に登って、笹ヶ峰林道の登山口に下る予定。 天気が心配だが、なんとか予定通りの山歩きができることを願う。

 今回は、赤石山荘の主、安森さんも加わり、11名のメンバー。まずは先発組が、集合場所の西条総合福祉会館を2台の車で7時に出発。僕は加茂川で合流して3台の車で、明日下る予定の笹ヶ峰林道の登山口に向かう。
 下津池で194号線から笹ヶ峰林道に入る。途中からは未舗装の悪路。笹ヶ峰登山口の駐車スペースに2台をデポして、1台の車に相乗りする。炭の古道歩きの出発点、川来須の天ヶ峠登山口を目指す。途中、中ノ池部落の山桜が山麓に目立つ。見頃なのだろう。

 天ヶ峠の登山口で、さらに2台の車と合流して、11名がそろう。3台の車を旧道の路肩のスペースに停めて、準備する。
R194の川来須から、天ヶ峠の尾根筋
写真は、2005年4月撮影。





 Google Earthによる炭の古道歩き (天ヶ峠〜笹ヶ峰)
 【4月21日】 天ヶ峠登山口 → 天ヶ峠 → 宿 → 丸山荘    
  【4月22日】 丸山荘 → 笹ヶ峰 → 丸山荘 → 笹ヶ峰登山口
(黄色のルートを歩く)

 ◇高度データ
   天ヶ峠登山口 :約740m
   天ヶ峠      :約1300m  
   宿        :約1300m
   丸山荘     :約1500m
   笹ヶ峰      :1860m
   笹ヶ峰登山口 :約1000m
◇コースタイム
 【4月21日(土)曇】
 西条総合福祉会館(7:00) → 笹ヶ峰登山口(7:50〜8:00)
  → 天ヶ峠登山口(8:45〜9:10)
 天ヶ峠登山口出発(9:10) → 入らずの関の大岩(10:55〜11:00)
  → 天ヶ峠&昼食(11:55〜12:55) → 
   宿 炭の古道歩きの終点(16:00〜16:10) → 丸山荘泊(16:35)

 【4月22日(日)曇時々小雨】
 丸山荘出発(9:10) → 笹ヶ峰(10:05〜10:20)
  → もみじ谷経由 → 丸山荘&昼食(11:15〜13:05)
 丸山荘出発(13:05) → 笹ヶ峰登山口(14:20)



■天ヶ峠登山口を出発


 はじめに炭の古道のパイオニア、加茂蕎麦くらぶの啓さんから今日の説明を聞いて、9時10分に出発する。

 日本百名山を踏破している村さんを先頭に、杉の植林帯のルートを登っていく。 
 
植林の旧道の登山口。準備をして、スタート。


 植林と自然林の境界には、高くのびた山桜の森。  ちょうど花を咲かせており、花を見上げながら登っていく。  5分ほど歩くと、炭の古道、最初のシンボルの岩。  みんなでその岩を眺めながら、”卑弥呼の岩舞台”と呼ぶ。


 
◇大岩を抱いた山桜
 ”卑弥呼の岩舞台”からすぐに、石組みされた山道、 ここから炭の古道歩きが始まる。
 古道歩くとすぐに、2番目のシンボル”大岩を抱いた山桜”。 堂々たる古木の前で、1回目の記念写真を撮る。




◇炭の古道を歩く

 石組みが残る古道を歩く。
途中、何回か休憩も取りながら、天ヶ峠を目指す。
 古道には、今も崩壊せずに残っている石組みが多い。 今ではほとんど歩く人もいないルートだが、別子銅山繁栄の頃には、かなりの労力をかけて造られたのだろう。



【炭の古道のいわれ】
 粗銅1トンを精錬するのに、薪6トンと木炭4.8トン必要とする。そのために別子銅山を中心にして、山の中に炭を運ぶ道が整備された。 別子銅山の精錬のために、加茂の各奥地で産した木炭を、川来須から馬により天ヶ峠を越えて宿(しゅく)に集積し、宿から別子東延まで運搬した。 その盛んなときには、馬百頭が毎日通っていたといわれている。

 
 明るい自然林の林床には、ちょうど今の時期、スミレが見頃。
 自然林や植林の中には、ツルシキミやクロモジの花も目立つ。
 苔むした岩が広がる自然林には、青々とした若葉のシコクブシや、 小さく堅いつぼみをつけたヤマシャクヤクも群生して広がる。
 
 今回が一眼デジカメデビューの片ちゃんと、写真を撮りながら少し遅れて歩く。


ツルシキミ クロモジ


タチツボスミレの花御殿 シコクブシの若葉も多い。



■入らず関の大岩
 
 10時55分、登山口から天ヶ峠までの中程にある大岩。 炭の古道の”入らずの関の大岩”で休憩する。
 
 ここからは、西条市内や瀬戸内海を展望できる。 この先には、古道の崩壊が進んでいるところが何カ所かある。 瓦礫の崩れた谷を抜ける。
”入らずの関の大岩”の少し手前にある、苔むした石組み。
今も崩れずに残っている。


”入らずの関の大岩”から展望する。




■天ヶ峠を目指す。

 
 自然林の林床にも、苔むした岩が多くて、日本庭園のような雰囲気を出している。”赤石の日本庭園”と命名した安森さんも ”これこそ日本庭園”と感激の印象。

  


日本庭園の雰囲気を味わいながら歩く








 天ヶ峠まで、谷を数カ所渡る。水量は少ないが、 沢の冷水がおいしい。





■天ヶ峠、”炭の峠の庭”

 ほぼ計画通りの、11時55分に、天ヶ峠手前の炭焼き跡につく。
 不安だった天気も、柔らかい日射しで、古道歩き日和。

 炭の古道歩きの定番、”炭の峠の庭”で、 穏やかな風に吹かれながら、昼食をとる。
 
”炭の峠の庭”で昼食


原生林の雰囲気が漂う ルイヨウボタンの芽生え





 昼食が終わって、12時40分に、天ヶ峠目指して歩く。 天ヶ峠までは、10分足らずで、途中の苔むした大岩の回廊や、 檜の古木などを眺めながら、石組が残る古道を歩く。


見応えのある岩回廊 ここを登ると、天ヶ峠



■天ヶ峠


  12時50分、 天ヶ峠に付く。
 ここで、2回目の記念撮影。真ん中が、石が積み上げられた 峠の質素な目印。峠からは、樹木越しに、沓掛山が見える。 ここで、一息ついて記念写真を撮る。

 今回一緒に歩く、筑波から参加の地学博士の青さんは、ヘルメットをかぶって、腰にハンマーの怪しげな出で立ち。気になる岩を見つけては、近づいてハンマーを振り上げ地質調査を始める。


真ん中の小さく積まれた石が峠の目印 樹木越しに、沓掛山


■天ヶ峠から宿を目指す
 
 12時55分、宿を目指して天ヶ峠を出発する。天ヶ峠までは、これで5度目だが、峠を越えて宿まで歩くのは、2年ぶりの2度目。
 やぶを歩くとすぐに、タムシバの白い花が目に付く。今の季節なら何とか歩けそうだが、夏場はやぶが成長して、かなり厳しいだろう。

 峠を越えてからは、多少のアップダウンはあるが、宿までの高度差はほとんどない。
峠を越えて宿を目指す、いきなり藪歩き







   天ヶ峠までの古道は、昔の石組みを多数残ってかなり鮮明だが、天ヶ峠から宿までは、ルートはかなり荒れていて不鮮明なところも多い。
 やぶこぎ、崩壊などの危険な箇所もある。朽ちたハリバン、石組みなど、古道を偲ばせる物が点在する。

 崩壊して転がりそうなところは、今回初めてご一緒する、丹さんと山さんに準備して頂いた、ロープを使って慎重に下っていく。







  苔むしたガレ場も多い。滑らないように慎重に歩く。

 岩場には、イワギリソウ、イワタバコ、センダイソウの葉が群生する。



イワタバコの葉 センダイソウの葉山


 コンクリートの水路を横切る。2年前にここを歩いたときには崩壊していたが、修復したようだ。周囲は、日当たりもよく大きく育ったフキノトウが群生している。  ここが”ふきのとうの谷”。


  ◇清流の山葵谷
 コンクリートの水路を横切ってしばらく歩くと水量の多い沢。周辺には、わさびが自生する、”清流の山葵谷”。
ここでしばらく休憩する。ここの沢の水も冷たくておいしい。沢の岩に、張り付く苔の緑がすがすがしい。
 15分ほど休憩して、宿をめざして出発する。




 ここまで来れば、宿まではもう少し。
明るい自然林の林床にはヤマシャクヤクの若葉の群生が広がる。花が咲くのは、まだ2週間ぐらい先だろう。
 振り返ると、天ヶ峠が見渡せる。天ヶ峠の北側には、特異な岩の又兵衛岳も見える。少し雲行きが怪しくなって、時折小雨がぱらつく。


■宿、炭の古道の原点

 
ちょうど16時に、炭の古道歩きの終着点につく。ここは宿のすぐ近く。
 安森さんの「親子三代笹ヶ峰物語」に端を発し、啓さんの”炭の古道の原点”となった場所。ここで、3回目の記念撮影をする。



みんなが待っているところが、
今日歩く、炭の古道の終着点。
思いでの場所で、安森さん。 腰に巻いた狸の毛皮。 
誇らしげな狸のしっぽが、見納めになる・・?。


ぶなもお出迎え 純白のヤマシャクヤクは、まだ先




■丸山荘を目指す。

 宿近くの”炭の古道の原点”から、丸山荘を目指す。

 それほどの急坂でもないが、古道を歩いた後で 応える。少し降り出した小雨の中 ゆっくりとしたペースで登っていく。

 青い大きなザックを担いでいるのが瀬場谷コースの”一雄坂”由来の一雄さん。赤石山荘の名物男。





■丸山荘に着く。
 
 16時35分、丸山荘に着く。

 今夜は、丸山荘泊。 ここに泊まるのは、中学校の学校登山以来 2度目。 山小屋に泊まるのは、八巻の御山祭りで 赤石山荘に泊まって以来、ほぼ2年ぶり。


■丸山荘の酒宴
 部屋でゆっくりする間もなく、酒宴の準備。 みなさんが担いできた ビール、ウイスキ、焼酎、原酒やおつまみを 並べる。そのボリュームがすごい。
 
 17時過ぎには早々と酒宴の始まり。 みなさん相当なペースで酒を飲む。 松さんご夫妻の宇和島名物のじゃこてん、 八巻山の祭り以来約2年ぶり、独特の歯触りで 美味しく頂く。 鮭の寒干し、いかなご干し、こだわりの味噌なども有り 酒が進む。 丸山荘や笹ヶ峰の想い出、炭の古道、 地質の調査、山小屋の裏話、丸山荘の先代伊藤朝春さんの 思い出話などで、宴会も相当なハイペースで盛り上がる。
 夕食は、丸山荘に御願いしていた、カレースープとカレー、 それにフジの花やツバキの花、ウド、イタドリ等の自然の食材を 活かした天ぷら。さらに筍、土筆、山葵などの自然食。
 料理が出てきた頃には、かなりいい気分になっていて、 気づかなかったが、花の色を残して天ぷらにするのは 相当難しいと、翌日丸山荘の神さんから話しを聞く。
 途中からは、丸山荘の片山ご主人や神さんも加わり、 さらに、他の泊まり客も招き入れて、大宴会。 片山さんからは、冷たいビールの差し入れも頂く。 僕は、途中で記憶がなくなったが、12時頃まで 続いたらしい。